駆け出しライター:初めてシナリオを書くけど、どうやって書いたらいいのかな?記事を書くのとどう違うのかな?
こんな疑問にお答えします。
シナリオの作成は主に2パターンあります。
①ストーリーだけでなく、登場人物の台詞まで書くもの
②ストーリーやシーン、仮キャラクター設定のみで、台詞は漫画家や演出家に任せるもの
今回は、②の台詞なしで、YouTube漫画動画に適したシナリオの書き方をご紹介します。
結論から言うと、良いシナリオを書くためには、伝えたいメッセージとシーン(場面)を意識して書くことです。
例えば、あなたが脚本を書き終えた場面を想像してみて下さい。出来上がった脚本をもとに、漫画家や演出家が物語を作っていきます。もし、脚本に描かれているメッセージや場面がわからないと、結局何が言いたいの?となって、物語を作ることが出来ません。
つまり、良い脚本とは、脚本を読んだ人が、物語のシーンや伝えたいメッセージを想像できることです。
ウェブライディングの基本である、「あなたが書きたいことを書くのではない、書くべきことは読み手の頭の中にある」と同じように、読み手を意識してつくることが大切です。
この記事を読んでわかること
- 覚える型は1つだけ
- シナリオを作る要素は5つ
- ストーリーカードを作る
覚える型は1つだけ
シナリオの作り方は、人によっては色々ありますが、型を1つ持っておけば作りやすくなります。具体的には、
①テーマ→②メッセージ→③キャラクター→④シーン→⑤ストーリーの順に作ることです。
もちろん、シーンやストーリーが決まってからキャラを作っても問題ありません。ただ、テーマとメッセージを決めておくことは、どんな物語を書くときにも脚本の道しるべとなりますので、ここをしっかり作ると、ブレずにストーリーを作っていけます。
迷った時は、テーマとメッセージを確認してみましょう。
シナリオを作る要素は5つ
次の5つを順に作っていくことで、迷わず進めることが出来ます。①テーマ
通常、クライアントによって決められていることが多いです。自由なテーマで書くのであれば、ウェブライティングの基本である
「読者の知りたいことを書く」
ことを参考にしてみてはいかがでしょうか。〜したらどんな生活になるか?など、世間の関心ごとが高いテーマを選ぶと良いかもしれません。
②メッセージ
伝えたいことをあらかじめ短い文章にして、決めておきます。特にYouTubeの漫画では、たいてい5分以内に話をまとめるので、テーマに沿ったメッセージを3〜5つくらい用意しておけばまとめやすいです。
例えば、糖尿病になったらどんな生活になる?というテーマであれば、
- メッセージ1;軽い症状が病気の始まり
- メッセージ2;2つのタイプの糖尿病
- メッセージ3;恐ろしい合併症
そうすることで、自然とシーンやストーリーが決まっていくので、伝えたいことを見失わずに書いていくことが出来ます。
③キャラクター
メッセージの次に必要なのがキャラクターです。キャラクターを先に作っておくと、次のシーンやストーリーを想像しやすくなります。
例えば、シーンを作るときに「主人公がカフェで友人と旅行計画を立てている場面」と書くよりも、主人公の名前はタクヤ。大学生で趣味はサッカー。友人はリナ。ファッション系の専門学生でスタイルも良い。と設定した上で、「タクヤが友達のリナとカフェで旅行計画を立てている場面」と書く方が想像しやすいのではないでしょうか。
このように、キャラクター設定を少し加えてあげるだけで、ぐっと想像力が湧いてきます。すると、次のシーンを作るときにもキャラをどう動かすかを考えていけるので、話も作りやすくなります。
④シーン
シーンは、メッセージごとに変えていく方が良いです。なぜなら、人は飽きやすいからです。
映画の構成では、最初の15分後に事件が起きる、というお約束があります。例えばアクション映画で、同じ場面で主人公と敵役がひたすら戦っているシーンを描いても、面白くないですよね。同じ戦うだけでも、街中やビルの上など、シーンが変わると、周りの状況も代わり、視聴者の想像力を掻き立てます。
この想像力を掻き立てることが、読者を飽きさせない、離脱させないコツなのです。
⑤ストーリー
テーマやメッセージ、キャラクターやシーンがしっかり決まっていれば迷うことなく進められるでしょう。肝心なのは、最後のオチです。ポジティブな内容で終わるのか、読者に疑問を投げかけるのか、内容は様々です。クライアントがいる場合はきっちり確認しておくと、満足のいく結果が得られるでしょう。
ストーリーカードを作る
ここまでをまとめると、良い脚本を作るためには、ストーリーカードを作る、と意識するといいかもしれません。ストーリーカードとは、
- ①メッセージ
- ②シーン
- ③ストーリー
メッセージが5つあれば、ストーリーカードを5つ作ることを意識すると良いでしょう。
参考ストーリー
参考までに、私が作ったストーリーカードを載せておきます。これで1000字程度なので、漫画1作品分に当たります。
テーマ;飛行機に乗ると耳が痛くなる人の特徴
message 1; 友達と旅行に行けない
scene 1; カフェ
story 1; 大学生のリナはカフェで友達と夏休みの旅行計画について話をしている。沖縄に行こうと誘われるが、飛行機に乗ると耳が痛くなったトラウマがあり、旅行をしぶしぶ断る。
message 2; 耳管が開きにくいことが原因
scene 2; 自宅(スマホで原因を調べる)
story 2; リナは自宅に戻り、スマホで耳が痛くなる原因について調べる。急激な気圧の変化に耳が耐えられないことが原因で、気圧を調節する耳管が開きにくいことが原因であるとわかる。特に、小さな子供や、アレルギー性鼻炎の人、風邪をひいている時や、体調不良の時は耳管が開きにくいので要注意。
message 3; 様々な対処法があるが、効果は個人差がある
scene 3; 自宅(スマホで調べるの続き)〜飛行機。耳管の解説
story 3; ガムを噛んだり、飴を舐める、あくびをするなど、アゴを動かすことや、鼻をかむことで耳管が開きやすくなる。空港で売られている気圧変化対応の耳栓をするなど様々な対処法があることを知り、やはり旅行に行くことにする。しかし、飛行機の着陸前の降下を始めた時から耳が痛くなり、到着時にはげっそりしている。
message 4; スキューバダイビングで耳が鍛えられる
scene 4; 翌日。沖縄・ビーチ、初めてのダイビング
story 4; ダイビングインストラクターから耳抜きを教わる。リナはインストラクターに飛行機で耳が痛くなったことを打ち明ける。インストラクターは、自分も同じ悩みに苦しんでいたが、ダイビングで耳抜きの練習をするうちに痛くなくなったと説明される。ダイビング中は水圧で耳が痛くなることがあるため、耳抜きで耳管を開くことで対応している。飛行機も同じで、耳が痛くなる前に、こまめに耳抜きをすることで対処できると励まされる。
message 5; そしてインストラクターに惚れる
scene 5; 帰りの飛行機
story 5; リナはインストラクターに言われた通りに、飛行機に乗っている間も気圧の変化を感じるたび、こまめに耳抜きをした。耳の奥からプスっと小さな音が出ることを感じ、気圧が調節されていく感覚が、ダイビングと同じであることを体感する。着陸後、すごい、耳が痛くなかった!と感動し、インストラクターに惚れてしまう。友達は呆れる。※耳抜きの方法は専門家に指導を受けて下さい。
まとめ
- 漫画のシナリオ作りはメッセージ、シーンを意識して書く
- 脚本は漫画家や演出家が想像しやすいように書く
- 覚えるべき脚本の型は、ストーリーカード
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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