周りに助けてもらう人の心理術

2019年5月2日

もう悩まず、楽に生きる考え方

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人間関係に悩んでいる人:友達や同僚と親しくなりたい。相手のためにこんなに頑張ってるけど、どうして振り向いてくれないんだろう?

こんな悩みにお答えします。

あなたは、尽くす人と、まわりに助けてもらう人、どちらが人から好かれると思いますか?

答えは、「まわりに助けてもらう人」です。

このサイトでは、最新の脳科学研究と心理学に基づいた人を幸せにするヒントをご紹介しています。私は脳科学研究を仕事にしていて、人の心と脳科学を結びつけることをテーマにしています。

この記事を読んでわかること
  • 人は、好きな相手に何かしてあげたくなる
  • 人は、相手に何かしてあげた時に、好きになる
  • 人から好かれるためには、上手に何かをしてもらおう

人は、好きな相手に何かしてあげたくなる

その理由を説明するために、あなたの一番大切な人を思い浮かべてください。

恋人や家族、自分の子供に対しては特に「この子のためならどんなことでもしてあげたい」と思うはずです。
その人に対して、何かしてあげようと思うのは、あなたが相手を好きだからです。人は、相手を好きだから何かしてあげようと思います。

人は、相手に何かしてあげた時に、好きになる

ところが、面白いことに、人は、相手に何かしてあげたときに、相手のことを好きになるということが、最近の心理学で明らかになってきました。

次のような心理学実験をご紹介します。
ある男性が、川で溺れていた女性を助けました。
助けられた女性はその男性に大変感謝しました。この場合、相手により好意を寄せやすいのは、助けられた女性ではなく、女性を助けた男性側であることがわかりました。

理由は、人は生まれながらに「一貫性の原理」を持っているからです。

一貫性の原理

一貫性を持つとは、「ブレない人間」であるということです。
一貫性がない人は、社会では信用されません。信用がないと、社会で孤立し、生きづらくなります。そのため、「一貫性を保たなくてはいけない」ということは人間の本能に刻み込まれています。

ところが、人間は矛盾した行動をとる生き物です。例えば「痩せたいと思いながら暴飲暴食をしてしまった」り、「恋人を大切にしたいと思いながら浮気をしてしまった」など、ダメだとわかっていながらもやってしまったという経験は誰にでもあります。

自分が矛盾した行動をとった場合、脳は不快感を感じます。これを解消するために、脳は自分の行動を正当化する理由づけを行います。これを専門的には「認知的不協和の解消」といいますが、要するに、辻褄を合わせるために、「理由があるからそういう行動をしたんだ」と思い込んでしまうのです。

人から好かれるためには、上手に何かをしてもらおう

川で溺れた女性を助けた男性が、身体を張ってまで見ず知らずの人を助けたのは、なぜでしょうか?人助けをするのに表面上の理由がないのは当然ですが、助けたという事実に対して脳は、行動に一貫性を保とうとして、理由をつけたがります。すると、無意識のうちに、自分はこの人に好意を寄せているから助けたんだ、と思い込んでしまうのです。

つまり、人から好かれたければ、相手に何かしてもらうことが大切なのです。

それでは、今日のポイントです。
  • 人は、好きな相手に何かしてあげたくなる
  • 人は、相手に何かしてあげた時に、好きになる
  • 人から好かれるためには、上手に何かをしてもらおう

今日の授業はここまで。

P.S
溺れた女性は、助けてもらった男性をすぐに忘れる。
助けた男性は、しばらく忘れられない。

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